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2012-09-21
日々是勉強
私にとって、電車での移動時間というのは基本的に《勉強の時間》となっております。
業務の質を維持し、また、より高めていくためには、常に勉強をし続けていかなければなりません。
勉強のやり方には様々な方法がありますが《専門書の読み込み》といった作業も重要な勉強方法の一つ。
しかし、なかなかどうして、落ち着いて本を読むための時間を作るというのは、日々の業務に追われていると難しいものがあります。
従って、電車の中というのは、読まなければならない本を読むための時間を強制的に作り出す、貴重な空間となっているのです。
そんなワケで、今日も電車での移動中に車内で勉強に励んでおりますと、途中で、ちょっと派手な感じの女子高生たちが電車に乗り込んで来ました。
彼女たちは座席に座るやいなや、ワイワイガヤガヤとお話しを始めまして、その声があまりにも大きかったモノですから、私は勉強に集中できなくなってしまったのです。
仕方が無いので、私はそのときに読んでいた『自衛隊徒手格闘入門』をそっと閉じ、彼女たちの話に耳を傾けておりました。
──「なんかぁ、昔ねぇ、《干と干尋の神隠し》をテレビでやったときって、視聴率が50%近くだったみたいじゃん?」
──「それって二人に一人が見てたってコトぢゃん!ちょーヤバくね!?」
やっべーんだけどマジでこれ。っべー!っべーわ!マジべーわ!
──「この前ねぇ、バスに乗ったときなんだけどぉ、100円玉一枚しか無くてさぁ、小銭が足りなかったから、そのまま100円だけ入れて乗ったんだけどぉ、この制服着たままでねぇ、そしたらぁ、運転手にぃ、“ちょっと、なんで100円しか入れないの!”って言われちったぁー」
──「えー、マジでぇ??」
やっべーんだけどマジでこれ。っべー!っべーわ!マジべーわ!
彼女たちのエキサイティングな会話に狼狽えていると、そこへ杖をついた老紳士が乗車してきて、彼女たちの近くに立ちました。
するとどうでしょう。今まで話に夢中になっていた彼女たちは、それに気づいてサッと老紳士に席を譲り《なぁんだ。あのコたち、会話内容と見た目はアレだけど、実は良いコたちだったんだ》と、ありがちなハッピーエンドになるのかと思いきや、
──「この前さぁー、タケシにコクられたんだけどぉ、なんか夜中に電話してきやがってぇ、こっち眠てぇのにさぁ、それでぇ、《絶対幸せにするから》とか言ってんのぉ。マジうぜーってカンジ?」
そんなカンジ。
その老紳士がシカトされる様を、しかと見届けることとなってしまったのです。
もう、我慢なりません。見かねた私は、ついに、堪忍袋の緒が切れ、そして、叫んでしまいました。
「オイ、そこのねーちゃんたち、くだらねぇハナシなんぞしとらんで、席を譲れや!」
と、心の中で・・・
さて、少し離れておりましたが声をかけられる距離でしたので、その老紳士に私の席を譲ると、その老紳士からは非常に丁寧に、お礼の言葉を頂きました。
「別にアンタを助けようと思ってやったわけじゃない。ただ、周りの連中が許せなかっただけさ。」
そう老紳士に告げ、俺はその場を後にした。
紫煙を燻らせながら目を上にやると、立ち並ぶ高層ビルの谷間を照らす夕日が、やけに眩しかった。
とまぁ、最後の3行は、ハードボイルド小説の主人公になったつもりの私の妄想なんですけど、要するに、今回の文章中の《おかなしところ》、すなわち、
干と干尋 ×
千と千尋 ○
千と干。似て非なるもの、ということに気づいたか否か、というところが重要なわけですね。
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